中国語だけじゃなく、英語もやってまして…会話は諦めて読むだけでもなんとかならんかと…中国語と以下同文。
なもんで、今はリサ・ガードナーの“Right Behind You ”という本をテキストにしている。
リサ・ガードナーは刑事D・Dシリーズが邦訳され、三部作「棺の女」「痛みの子」「完璧な家族」に加え去年発行の「噤みの家」も高い評価を得ている。
いずれも女性の痛みを描いており、被害者、加害者、刑事に寄り添った描きかたをする好きな作家。
未邦訳を偶然手に入れて(本屋の洋書叩き売りセールで偶然買った)いたので、自分からこの本を訳したい!と先生に進言した。
邦訳本はすらすら読めるので、さぞや流麗な英文なのだろうと思いきや…なんと、読みにくいことこの上ない…!読み易い文章は翻訳者のおかげであった!
しくった〜💦
とにかくアメリカ口語が分からない〜!
でもまぁ、やるしかない。なにせ自分から言い出したのだから、今更やめたいとは言えない。
面白くない訳ではない。まだ半分も読んでないのだけど、元FBIプロファイラー夫婦が引き取った里子と、その里子の生き別れの兄が引き起こす殺人事件。二人は幼い時両親を亡くしてから会ってなかったが、兄が殺人事件を起こし、妹を探し彷徨っていた…という感じ。
ただ、血みどろシーンは多い。中国語の小説もその類なので、あっちも血みどろこっちも血みどろで、ふと「何やってんだ、自分?」と我に返る時もあるが。
閑話休題。
英語で難しいのは、口語とやはり故事成語。というか、外国人にはわからない言い回しってやつか?
で、今回わからなかったのは
“ All the better to see you with,”
なんじゃこりゃ?「〜でおまえを見るのに全てより良い」
直訳だとまるでわからん。意訳しようにも、元の意味がまるでわからん…。
前の先生は「よく見えるように」という意味だと教えてくれたのだけど、文法的にどうしてそうなるのかは教えてもらってなかった。文の前後にもそぐわない。
前の先生は外国で暮らしたことがあったので、英語と日本語の意味を丸ごとセットで知っていたのかもしれない。
今の先生は翻訳会社に勤めていたことのある猛者である。先生も疑問に思って調べたんだそうな。
すると…。
なんと童話「赤ずきん」に出てくるオオカミの言葉だった。
赤ずきんちゃんの「おばあさんの耳はどうしてそんなに大きいの?」
「お前の声をよく聞くためだよ」
「おばあさんの目はどうしてそんなに大きいの?」
「お前の顔をよく見るためだよ」
この後「お口は…」と続いて「お前を食べるためだー!!」となるのはご存知の通り。
つまりこの「目」の質問をした時のオオカミのセリフだったのだ。
前後の文を入れると…
“ For all we know , he was standing right beneath it at the time.”
“ All the better to see you with” Shelly agreed, leading the way past the refrigeration units to a plan wooden door marked EMPLOYEES ONLY.
「わかるのは、その時真下にいたってことだな」
「お前がよく見えるようにね」シェリーは「赤ずきん」のオオカミの口調で言うと、クーラーの向こうの従業員専用と書かれたドアへ進んだ。
ということだった。もちろん私の意訳。折角先生が「赤ずきん」に出てくるセリフでネイティブがよく使う言い回しだと気づいてくれたので、どうしてもそれを入れたかったから💦
因みに「赤ずきん」という童話は赤ずきんのみ有名だが、実はその前に「赤巻き毛くん」という赤ずきんの兄の話があって前後編になっている。前編の兄の話は兄は髪が赤すぎて、近所の子供たちにいじめられているので、兄の赤毛が目立たないよう母親は妹に赤い頭巾をかぶせていた。近所の子供に遊んでもらえない兄は、森へ行って狼の子供と遊んでいた。それを見た赤巻き毛くんの父親は「危ない!」とばかりに子狼を猟銃で撃ち殺してしまう。もちろん赤巻き毛くんは泣いて訴えるも父親は狼なんかと遊ぶな!と言うだけ。子を殺され親狼は仇をうつため、父親に同じ思いをさせんと赤ずきんを狙う。後の経緯は日本でも知られている童話通りだが、最後が違う。元々狼の復讐物語なので、狼が赤ずきんを食べて終わり、なのである。日本の童話は「勧善懲悪」だが、ヨーロッパの童話は「因果応報」を教えている。私も実物の絵本を見てびっくりした。本当に食べられて終わりなんである。以上が学生のころ「児童文学」の授業で習ったことだった。
話が完全に逸れているので時を戻そう。
ことほど左様に言い回しは侮れない。他には「マザーグース」などに出てくる言葉もよく引用して言ったりするそうなので、わからない文章を丸ごとネットの大海にぶっ込んで調べるのもアリだそうな。いやはやスゲー技があるもんだ。便利な世の中。ネットがなかったら私なんぞ、お手上げとも言えよう…(*꒦ິ³꒦ີ)

